<< 平成24年度地区合同研修会のお知らせ | top | 平成24年度近畿地域放射線技師会囲碁大会報告 >>

第547回研修会(府民公開講座)報告

 

平成2522日に京都市のブライトンホテルにて平成24年度(公社)京都府放射線技師会府民公開講座(第547回研修会)を開催いたしました。「気になっていませんか?高血圧」と題して管理栄養士、薬剤師、医師の方々にご講演いただきました。

以下が各講師の御講演内容です。

 

京都府立医科大学附属病院栄養管理部 管理栄養士 坂田 由里子先生

高血圧の方には、血圧を上げないために減塩指導を行っています。

調味料としては和食系が塩分は多いです。例えば、醤油が以外に多く、マヨネーズは味が濃くとも、塩分濃度としては薄いです。

減塩の工夫として、

1汁物は11杯以下に

2めん類の汁は残す

3加工食品の使用回数・分量を減らす

4酸味・香辛料を上手に利用する

5醤油・ソースは「かける」より「つける」ように小皿に入れて

6味は12品に重点的につけて、残りは薄味で

7新鮮な材料をおいしいだしで、甘味控えめに

という7点に注意しましょう。16gの塩分が目標ですが、加工食品と和食を控えて献立を考えなければいけないので、この目標は非常に難しいです。

減塩のコツとしては、急に減らさず、かつ、減らしすぎないことが重要です。

 

宇治武田病院薬局長 内本 恵介先生

高血圧は症状がなくとも寿命を縮める原因となり、サイレントキラー(静かなる殺人者)と言われています。血圧を下げる薬には、血管を広げる(カルシウム拮抗薬)、血圧上昇物質の発生・作用を抑える(ACE阻害薬、ACE受容抗体薬)、血圧上昇神経の作用を抑える(αβ遮断薬)、体内水分を排出(利尿薬)の4種類があります。これらの種類の薬は、それぞれ組み合わされて使用されたりもします。また、それぞれに副作用も違います。

高血圧の薬の注意点として、血圧が下がっても高血圧が治ったわけではないので、薬の飲用を自己判断で中止するのは危険です。また、長期間の服用での副作用を心配される方がいらっしゃいますが、最近は副作用の少ない薬がたくさん開発されていますし、医師は患者様それぞれの症状や生活環境に応じて処方しています。薬を飲み忘れることもあるかと思いますが、次の薬の飲用時間が近くなければ、気がついたときに飲んでください。ただし、飲み忘れたからといって、2回分をまとめて飲むのは厳禁です。血圧は毎日変動していますが、血圧がよい状態が続いているからといって自己判断で服用を中止したりせず、医師の判断を仰ぎましょう。

 
 


独立行政法人国立病院機構京都医療センター 中島 康代先生

 高血圧者は日本では3人に1人が有病者ということになっています。血圧は14090までが正常血圧とされていますが、この基準は時代とともに変化しています。高血圧の症状としては、頭痛、めまい、耳鳴り、肩こり、動悸、息切れという漠然としたものですし、高血圧なら必ずこの症状が現れるというわけではありません。ですが、臓器障害(心臓、脳、腎臓、眼、血管)の予防として血圧は下げないといけません。この臓器障害を引き起こす原因として、動脈硬化があります。動脈硬化が起こると血圧が上がり、血圧が上がると動脈硬化が起こるという悪循環に陥ります。収縮期血圧を2mmHg減少させると、脳卒中では約9,000人、心疾患では約4,000人、循環器疾患では21,000人ほどの死亡者の減少を期待できるという統計もあるほど血圧管理は重要です。血圧を下げる目標としては、全世界的に「低ければ低いほどいい」といわれています。一般的には診察時より家庭内の方が血圧は低くなるので、家庭血圧では13585が高血圧の境界になります。近年では、家庭血圧値を重要視して、治療の方針を決めていきます。

さらに、危険因子(糖尿病、喫煙、メタボリックシンドローム等)によりリスク分類がされており、この危険因子によっては、正常血圧であっても高リスク分類になってしまうこともあります。このリスク分類により、降圧目標が違ってきます。

 日常生活の中に置いて血圧に影響のある行動は、

年齢高齢になるほど血圧は上がる)

性別(男性より女性の血圧は510mmHg低い)

気温(寒冷時に血圧が上がり、温暖時に下がる)

食事(食事は上昇し、1時間ほどで元に戻る)

食塩(血圧を上げる)

運動(血圧を上げるが、運動を習慣づけると平均血圧は下がる)

入浴(熱めのお湯は血圧を上昇させるが、適温では僅かに低下)

精神(緊張や感情の高ぶりなどによって血圧は上がる)

ストレス(ストレスの自律神経に対する影響で血圧は変動する)

喫煙血圧を上げる)

飲酒(アルコールは適度であれば血圧が下がる)

と、多々ありますが、言い換えれば自分で多少は血圧をコントロールできるということにもなります。なので、高血圧と診断されれば、投薬の前にできることとして、

1.減塩(6g/日未満)

2.食塩以外の栄養素の管理

野菜・果物の積極的摂取

コレステロールや飽和脂肪酸(動物性脂肪)の摂取を控え、魚(魚油、不飽和脂肪酸)の積極的摂取

3.減量(BMI25

4.運動

5.節酒(エタノールで男20-30ml/日 女10-20ml/日)

6.禁煙

という方法があります。

以上の生活習慣改善を行い、それでもだめなら薬を使用します。その薬は、病状・疾患によって使用する種類や数が変わってきます。その点は主治医との相談になります。高血圧対策としては、家庭血圧の測定・記録と、生活習慣の見直しが重要です。
京都府放射線技師会 | 学術 | 23:27 | comments(0) | - | - |
Comment










08
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--